プレステージ[2006] [映画感想]

19世紀末のロンドン。ボーデン(クリスチャン・ベール)はライバルであるアンジャー(ヒュー・ジャックマン)の大がかりなマジック「瞬間移動」のタネを調べるため、彼のマジックの最中に舞台下に侵入する。するとアンジャーはボーデンの目の前で、脱出マジック用の水槽に落ちて溺死。そばにいたボーデンはアンジャー殺害の容疑で逮捕される。
遡ること数年前。若きアンジャーとボーデンは、ある奇術師の下で互いに修行していた。ある時、助手として働いていたアンジャーの妻が「水中脱出マジック」に失敗し、舞台上で溺死する。いつもボーデンが彼女の手首を縛っていたが、その日のロープの「結び方」が失敗の原因ではないかと問題になった。やがてアンジャーは復讐のためにボーデンの手品を失敗させ、ボーデンは左手の薬指と小指を失う。以後、2人は互いの邪魔をしながら激しく競い合うようになるのだが・・・。
タイトルとなっている「プレステージ」とは、手品における「段階」のことで、作中でも説明がある。
確認(プレッジ、pledge)……観客に種も仕掛けも無いことを証明する。
展開(ターン、turn)……パフォーマンスを行う。
偉業(プレステージ、Prestige)……マジックショーを完成させる最終段階。
最近では『インターステラー』や『ダンケルク』を発表しているクリストファー・ノーラン監督作品。
映像美にこだわりのある監督さんという印象で、この作品中のヒュー・ジャックマンは、猫男の片鱗も感じさせずエエ感じで、毛深いのが苦手な私はこっちのヒューの方が好っきゃな。一人二役も、メイクに微妙な差異があって、良くできてるねん。大したもんや。ジャックマン、惚れたで!
なにしろ、この監督は、パソコンやインターネットなどのデジタル嫌いで、今や貴重なフィルム志向のこだわり派。2014年には、他の数人の映画監督と共に映画スタジオに働きかけ、フィルムメーカーのコダック社から一定量のフィルムを継続的に購入する契約を締結させたため、経営難だったコダック社はフィルム製造の継続が可能になったというから、ごっつ偉い人やんか!
時系列が入り乱れる編集がお得意なようで、最後まで観てからもう一度見直したくなる作品が多いようだ。それが、果たしてほんまにええ事なのか悪い事なのかわからへんけど、何度見てもとても綺麗な映像なのでハマる人はハマるかも。この作品に関していえば、何度も見直してもうた。
そういえばうち『インターステラー』観てへんかったわ。近いうち観てみよ。
★★★★☆
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